迷惑
現代では、「迷惑」は不利益や不都合という意味で使われています。つまり、他の人がしたことで自分が不利益をこうむったり不愉快さを感じた時や、反対に自分がしたことで他の人に負担や不愉快さを与えてしまい申し訳ないと感じる時などに使いますね。
「迷惑」という言葉が中国から伝わった時、「迷」は道に迷うことを意味し、「惑」は途方にくれてとまどうことを意味する言葉でした。それぞれの字が示すように、本来は道理に迷いとまどうことを意味する仏教語だったのです。今でも中国や韓国では、「迷いとまどう」の意味で使われている言葉が、日本ではなぜ意味が変わっていったのかには諸説がありますが、協調性を大事にする国民性が影響しているとも言われています。人は一人では生きていけない以上、ちょっとした迷惑はお互い様の精神で、広い心で生活してゆきたいものですね。